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西本智実のヴェルディ『レクイエム』

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西本智実のヴェルディ『レクイエム』東京交響楽団特別演奏会

西本智実のヴェルディ『レクイエム』東京交響楽団特別演奏会
川口総合文化センター リリア メインホール(1階12列)

行って来ました!
川口リリア、初めてでしたが、いい空間でした♪

西本智実のヴェルディ『レクイエム』東京交響楽団特別演奏会

入り口を入って天井を見上げると、ひらぎ好みのライトがずばばばーん。
って、それだけじゃないですが(笑

今回は、「一度聴いてみたい!」と声を変えてくださっていた、おなじ埼玉県民のバラ友達"真樹さん"と・・・。

チケットには12列という座席の文字と、中略部分に書かれた1行の文章。

「1階席はステージ拡張の為、11列目が最前列となります」

そうです・・・今回も・・・引きがいいのか悪いのか、よくわからない席です!(笑
観ることにはベストポジションでも、音的にハズレな可能性のある諸刃の剣・・・。
しかも、毎回毎回、列は違えど、同じようなポジション!
不思議です・・・この位置関係に何かご縁があるのでしょうか!?

ちなみに、今回のコンサートについては、この位置、ベストポジションでした・・・!!!
いい音聴けました~♪

西本智実のヴェルディ『レクイエム』東京交響楽団特別演奏会

いつも足を運んでいるサントリーホールとは違って、川口リリアはなんだかアットホームさを感じます。
こういう雰囲気もいいですね♪

今回公演されたのは、ヴェルディのレクイエム。

ヴェルディのレクイエムは、イタリアのとある文豪さんを追悼する目的で作曲されて、一周忌にミラノにあるサン・マルコ教会で初めて演奏された、カトリックのミサなのだそうです。
というわけで、このレクイエムは、原題を「Messa da Requiem per l'anniversario della morte di Manzoni (マンゾーニの命日を記念するためのレクイエム)」というのだそうです。
そして、モーツァルトさん、フォーレさんのレクイエムと並んで、「三大レクイエム」なんて束ねられている曲で、いい意味でも悪い意味でも、「最も華麗なレクイエム」と言われているのだとか。

ひらぎの中では、「エヴァンゲリオンの劇中にすっごいいいタイミングで流れる曲」のイメージがとても強くなってしまっていて・・・(笑
いい意味で、楽しませていただきました。
もちろん、このレイクイエムにこめられた言葉の意味と西本さんの解釈も、心に留めながら。

演奏中、ステージの両サイドに準備された電光掲示板に、西本さん訳の歌詞がずっと表示されていました。
もう少し後方に表示されると、首をあっちこっちに振る必要がなかったので助かったのですが、きっと後方席の方たちには見やすかったのではないかと思います。

今回の演奏は、去年の"西本智実の『第九』"と、ほぼ、同じ顔ぶれ・・・そして、メゾ・ソプラノの竹本節子さんは、ひらぎが挑戦する年末の夢の第九~で、アルトパートのソリストを務めるお方。
演奏中は、満遍なくみつめながら耳に集中するのですが、今回は、アルトパートと、ソリストをじーっくり観察してしまいました。

竹本節子さんの歌い方は、今回改めてみていて、素敵だなぁ・・・と目を奪われてしまいました。
感情移入というのか・・・言葉の意味がわからなくても、表情で読み取れるような。
不思議な感覚です。

西本さんの指揮の振り方で音楽の流れがわかるように、竹本さんの表情や小さな体の動きが、歌声を感じさせるような雰囲気でした。

第九は、タロットカードであらわすなら、「死神」と「審判」だなぁと思ったのですが、レクイエムはまさにそこから「審判」の部分をじっと見つめた曲のように感じます。

「死神」は、生と死の狭間にあって、死を目前にして生の存在を感じ取る。
そして、現世への執着と、死後の世界と来世への憧れの葛藤を表しています。
(ひらぎの解釈では・・・ですが。)

「審判」は、まさにこの曲そのものです。
ラッパが鳴り響き"最後の審判"が行われることを告げると、次々に死者がよみがえります。
そうして、嘘もごまかしも通用しない状況で、肉体から開放され、魂の世界での永遠の存在になって、輪廻転生することができるか、未来永劫罰を受け続ける地獄に行くことが出来るのか・・・日本で言うところの「閻魔様」の審判が下るわけです。
第2曲の"怒りの日"で出てくるファンファーレ・・・特にバンダが入るあたりのファンファーレは、本当にあのカードの1シーンを表現していると思います。

今回の公演は、いろんな意味で考えさせられるものがありました。
特に最近は、"死生観"について考えさせられることが何度か続いていたので。
個人的なもの意外にも、戦争と原爆の存在を改めて心に留める時期であり、お盆という時期でもあり、平和を強く意識しはじめた時代であり、経済的な生と死の狭間の時代であり・・・この時期にこのレクイエムを選んだのには、西本さんなりの意図があるのだそうです。
それが汲み取れたのかどうか、わかりませんが、自分なりに何か昇華できた思いがあるような気がします。

今日の川口でのレクイエム、人間の声の素晴らしさを再認識しました。
人を傷つける声もあれば、人間の素晴らしさを感じさせてくれる声。

死ぬまでにバッハのマタイ受難曲をやはりしたいと思えた今日の演奏会でした。
また17日、サントリーホールで新しい光を感じれたらと、、。

西本智実オフィシャルブログ 『智さんの小部屋』 : 人の声

西本さんのブログに、新しい投稿があがっていました。
西本さんって、短い言葉の中にいろんな想いを込められているんでしょうか。
ダラダラと文章を書いてしまうひらぎとは、対極な雰囲気を感じます。
きっと、言葉には語りつくせないものを、音楽で表現しているのかもしれませんねぇ・・・

マタイの受難、是非、聴いてみたいです。

▼出演
指揮:西本智実
演奏:東京交響楽団

ソプラノ:澤畑恵美
メゾ・ソプラノ:竹本節子
テノール:福井敬
バリトン:成田博之
合唱:東響コーラス

▼プログラム

ヴェルディ:レクイエム
(Giuseppe Fortunino Francesco Verdi : Requiem)

原題 「マンゾーニの命日を記念するためのレクイエム」
(Messa da Requiem per l'anniversario della morte di Manzoni)

Comments:2

芙蓉 2010年8月15日 18:27
はじめまして。 花童さんのところからお邪魔します。 さて、レクイエムをタロットの「審判」と表現されているのを読んで、なるほど!と思ったのです。 と言いながら、「「エヴァンゲリオンの劇中にすっごいいいタイミングで流れる曲」のイメージ」にも、わかる~と喜んでしまいました。 ところで、ロミジュリの感想を期待してもいいでしょうか?
ひらぎ 2010年8月17日 00:48
●芙蓉さま はじめまして! ブログに遊びにきてくださって、そしてコメントまでくだっさって・・・ 本当に、ありがとうございます。 タロットについても、エヴァについても、 1人で妄想して楽しんでいたのですが・・・ こうして「なるほど!」「わかる~」と、思っていただけたのは、とっても嬉しいです~! ロミジュリの感想・・・・は・・・はい、チケット手配してしまいましたので、書くと思います。(笑 たぶん、こんな具合で1人妄想な感じになってしまうと思いますが・・・。 もし、気が向いたら、また遊びにきてやってくださいませ♪

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