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借りぐらしのアリエッティ

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借りぐらしのアリエッティ

借りぐらしのアリエッティ、観てきました(*'▽'*)

今日は、お昼から一日、とってもとってもとっても・・・・濃厚で楽しい1日を過ごして、ひとしきり騒いでおいしいものを食べた後、レイトショーに行ってきました。

レイトショー、いいですね!
いった場所の問題もあるのかもしれないけれど、人が少なくて・・・。

ジブリ作品を劇場で見るのは・・・・ハウル以来でしょうか。
ハウルとアリエッティの間には何かありましたっけ?
・・・・あ、ポニョとかありましたね!!

全体的に、この作品はすごく、「和洋折衷」でした。
いい意味でも、悪い意味でも。

そして、どこを切っても"The Studio GHIBLI"という感じで・・・。
個人的には相対評価としてはかなりの高得点で、大満足な作品でした。

以下、ネタバレに含むかもしれません。

全体の物語としては、「魔女の宅急便」に近い香り。
作品の傾向としては、「となりのトトロ」に近い香り。
そういう、雰囲気をまとった作品でした。
あ、どことなく「もののけ姫」の雰囲気も持っています。

って、どんな作品なんだ・・・(笑

アリエッティという1人の小人少女と人間の翔との、キズナの物語。

ジブリっていうのは、当たり前のことを、当たり前のように、作品にしますね。
それが、いいのだと思います。

それだけでも、きっとたくさんの人の興味を惹くんだと思うんですが、そこに、独特の表現方法とか描写とか、そういうところに隠れたジブリらしさが、さらにひとの心をつかんでやまないのだろうと思います。

ハッキリいって、2時間(だっけ?)の限られた時間の中に作品を収めていく以上、あれこれと残念な部分は出ると思います。

原作と比べたら。とか、物語の展開に無理があるんじゃないのか。とかっていう不満があったり。
作品中のそこかしこに見える伏線のようなもので、解決しきっていないもののその後が気になったり。

でもそういうのを取っ払ってみてみると、いつだってジブリの作品1つ1つのそれぞれに、確固たるテーマが確立されているような気がしています。
今回のアリエッティの場合は、それがさらにシンプルに打ち出されているような。
そんな気がしました。

どう感じて、どう解釈して、どう租借して消化するかは、きっとその人それぞれの今の状況や今までの生き様によって変わるのでしょうけれど。

作中では、細かいところまで気を配ったのが至る所で実感できます。

お庭の全景映像のなかで、遠景にいる翔から、近景の茂みに隠れていたアリエッティにフォーカスが移動する場面や、アリエッティの視線で翔の動きを見ている時、翔の動きがとっても重々しくゆっくりと動いたり音が響いたりする場面があったり。

ママが入れるハーブティをコップに入れるシーンなんかでは、普通、人間が同じ動作をするならティーポットから注がれる水はコポコポコポーーっと流れるところですが、小さな小さな小人のアリエッティファミリーの場合は、水滴が2滴コポン・・コポン・・・と入ってカップが満タンになったり。

細かいところで、小人と人間の違いを強調するようにできていました。
これはもう、言葉で言うよりも見てもらえればその細かさや表現力に納得がいくはず。

不満なところをあげれば、感動したのと同じぐらい、たくさん出てきます!!!
物語のストーリーも面白いですが、こういう細かいところでも楽しんで見れるのは良いですね。

顔が見えていて、役者として個性が確立している俳優・女優を声優に当てないでほしい。
その役者さんのキャラクターが、作品のキャラよりも前に見えてしまう。

ハルさんは、樹木希林さんの役者姿そのものでした。
キャラも似ている要素があるので、意図的にイメージをつなげているのだろうと思うのですが、"ハル"というキャラクターというよりは、"樹木希林"さんとして観てしまう。
脳内で、実写化されてしまう・・・。

そういう意味では、美輪さんの過去のジブリ出演作品も、かなり強烈な美輪魂がリアルなヴィジュアルとしてそこに存在しています。(笑

良いのだけど、それが作品を邪魔することもあって、もどかしかった。
それにやっぱり、何度見ても思うけれど、声優さんの感情表現は本当にスゴイのです。

テーマソングになっているセシル・コルベルの歌。
オープニングから、ところどころで登場したのだけれど・・・。
ケルトミュージックをインスピレーションさせるすごく存在感ある楽曲で、作品の雰囲気にとても合っていたのに、エンディングで突然カタコトの日本語歌詞。
あれは完全に、ズッコケました。
ケルトミュージックの存在感というか、その独特の個性は、ケルトが持っている不思議な魔術っぽさ・・・ファンタジーそのものだったりすると思っているので、かなりいい雰囲気を壊されたイメージがしました。

「わざわざ日本を舞台にせずに、異国っぽさを出してもよかったのに。」
と、一緒に観にいった子の感想がありましたが、確かにそう思います。

でも、あえてファンタジーの世界にするのではなく、リアリティを求めて日本を舞台にしたのかもしれませんねー・・・。
そのほうが、この作品のメッセージ性が強まるのかもしれません。

でも、何度も言いますが、相対的に物語としてはすごく、好きです。この作品!
忘れていたものを思い出させる・・・そんな雰囲気です。

人間を完全に恐れているママ。
人と小人の世界の違いをしっかり認識して、割り切って考えているパパ。
翔と出会って、自分の世界を広げていくアリエッティ。

なんだか、現代の縮図を思わせます。

と、いうか!
ベランダの花々の足元や、家のちょっとした隙間を探したくなります。
アリエッティどこだろうーーーー!と、家中を引っ掻き回したくなります。

人も、生き物も、地球に住むすべてのものは、いつか滅びる運命にあるかもしれないけれど、それに立ち向かって生きていかなくてはいけませんね。

生きるっていうのは、きっと、挑戦みたいなものなのでしょうね。
あきらめるっていうことは、生きることを放棄すること・・・なのかもしれません。

DVDが出たら、またじっくり観たいです。

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